インタビュー / Ayane Shino / Musicmine / Mental Groove Records

クラシック・ギタリストのAYANE SHINOが発表したアルバム『Sakura』は、正真正銘にこの一年半の間発表された作品の中、新たに日本のアンビエント・ミュージックの旋風を巻き起こした象徴的な逸品の1つではないかと思う。 彼女は本作では有名だが、凄く惜しまれている今や亡きエレクトロニック・ミュージシャン、Susumu Yokotaの同名の名作を、複雑に入り組んだ、アコースティックな再構築を行う事に成功した。本作のアナログ盤を全世界で発表するMental Groove Recordsから、その発売日の11月26日ぐらいには皆様のお近くのレコード屋に限定プレスされた素晴らしい白盤が並ぶ予定なので、お見逃しなく。この本作のアナログ盤の発売を記念に12月4日(土)に原宿のギャラリー、Galaxy Gingakeiで豪華なリリース・パーティが開催される。日本のアンビエント・ミュージックの先駆者や大御所から若い世代のミュージシャン達までが大集合し、それぞれのライヴが披露される。このようなラインアップは信じ難いだが今までありそうでなく、東京初の一大イヴェントになるのに間違いない。その詳細については、このインタビューの最後に記載している後書きを参照してください。 このイヴェントが開催する前に、私はAYANE SHINOと手短かなインタビューをする事が出来た。どのようにSusumu Yokotaの入り組んだエレクトロニカを再構築する事が出来たのか、また当初彼自身の音楽をどう発見したのかなど聞くことが出来た。

翻訳を手伝ってくれたKen Hidakaに感謝します。

出身地を教えて下さい。

出身地は、日本 / 兵庫県です。その後、高知、東京、京都、鹿児島などにも住んでいました。 日本 / 東京都です。

いつギターを初めて弾き、習い始めたのでしょうか?

8歳の時にギターを習い始めました。母と買い物をして楽器店の前を通った時に、店主から手招きされレッスンの見学を薦められました。見学中に、ギターがとても魅力的で楽しそうな楽器だと感じたため、その場でギターを購入し、習い始めることになりました。

何方で、どのくらい勉強をしましたのでしょうか?

8~10歳までは毎週レッスンに通っていました。しかし、その後は、父の仕事の関係で引っ越すことになり、レッスンに通うことが難しくなったために、演奏を録音したテープを先生に送ったり、マスタークラスに参加するなどして指導を受けていました。

毎日何時間位練習しているでしょうか?

日によって異なります。練習時間を確保することが難しくて、1日10分しか練習できない時もあります。本番が近い時には、何時間も練習します。出来る限り毎日必ずギターを演奏するように心がけています。

好きなクラシック・ミュージックの作曲家、または好きなクラシック・ギタリストを教えて下さい。

好きなクラシック音楽の作曲家は、F.ChopinやP.Tchaikovskyです。好きなクラシックギタリストは、Julian Breamです。

他に楽器を演奏しますか?

ピアノを演奏します。

あなたは音楽一家で生まれ育ったのでしょうか?

母がジャズボーカルです。その影響で、幼い頃から様々なジャンルのライブやコンサートに行きました。

Sakura』はあなたにとって、初めての録音したソロ・レコーディングでしょうか?

いいえ。過去に、2つのギターソロアルバムを制作しています。しかし、それらは『Sakura』のように多重録音の作品ではありません。大学在学中には、多重録音の作品を発表したこともありますが、このような形式の作品をアルバムとして形に残すのは今回が初めてです。

今まで他のミュージシャンとコラボレーション、演奏、録音したことがありますでしょうか?

はい。ギター、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、フルート、サックス、ベース、パーカッションなどの楽器と演奏や録音をしたことがあります。オーケストラと、ギターソリストやピアノソリストとして共演したこともあります。 自分一人ではできない新たな音楽の世界を創り上げることに魅力を感じるため、機会があれば、積極的に他の演奏者とコラボレーションしています。

ススム・ヨコタの音楽に惹かれた理由を教えて下さい。

私自身が普段、慣れ親しんでいるのは、音符やコードで書き上げられた楽譜中心の音楽です。横田さんの作品は楽譜として残されているものではないですが、音楽を聞いてみると実際にクラシックギターで演奏してみたいと感じる作品が非常に多かったのです。そこから、彼の作品を沢山聴くようになりました。様々なモチーフの結びつきにより生まれる作品には、どれも美しさを感じました。そして、彼が創り上げる音楽は、まだこれまでに見たことがない新たな世界へといつも私を連れて行ってくれるところが魅力です。

彼の音楽をどうやって出会ったのでしょうか?

大学に入るまでは、主にクラシックや、ジャズ・フュージョン、ロック、ラテン音楽、ポピュラー音楽ばかりを聴いていましたが、入学後の授業で紹介されたり友人が聴いていたことから、Brian Eno、Aphex Twin、Oneohtrix Point Never、Steve Reichなどの音楽にも触れるようになりました。その後、Rei Harakamiの音楽に出会い、彼の作品をクラシックギターで再現するようになって、Sublime RecordsやMusicmineに繋がりました。それをきっかけに、Susumu YokotaのSkintoneでの作品を知りました。

特に彼自身のアルバム『Sakura』に惹かれたきっかけを教えて下さい。

『Sakura』に収録された作品の中で用いられたモチーフや音色には、日本の「無常」という言葉のような、物事の移ろいの中にある儚さゆえの美しさを美しさを感じたからです。また、波が穏やかに揺れ動く様子、熱帯雨林の空気、そよ風の匂いなど、脳内に「自然の響き」が広がっていったからです。

Sakura』に収録した各楽曲のパーツを書き写すのにどれくらい時間がかかりましたか?

各楽曲の演奏箇所を起こすのにどの位かかりましたでしょうか?

パーツを書き起こすのにはそんなに時間はかかりませんでした。中には、全てを1時間もかからずに楽譜として完成することができた楽曲もあります。 一方で、例えば「Saku」は同じ音型で演奏するタイミングが微妙に変化していくため、主となる旋律の揺らぎを再現することには、時間がかかりました。また、クラシックギターは、撥弦楽器であるために音が減衰してしまうため、どの楽曲においても、ヨコタさんの楽曲特有の空間の響きを表現するために、付け加えるべき効果的な和音(誰も気付かない程度にほんのわずかに)の選択にこだわりました。その他にも、ディレイ等のエフェクトを演奏によって再現するために、繊細な音の表情を自分の指でいかに再現するかという演奏上のテクニックも必要でした。

「Genshi」では、他の楽曲よりもビート・リズム・低音の響きが必要で、クラシックギターで表現するために、新たにこちらでギター用に追加したフレーズも多くあります。パーツ自体を書き出すのには時間はかかりませんでしたが、それらをどのような撥弦方法と音使いで構成し、音楽として表現すべきかを練ることに時間がかかりました。

あなたは普通にテクノとエレクトロニカを聴くファンでしょうか? もしそうであれば、あなたが本当にこのジャンルで好きな3つの例を上げてください。

例えば、Oneohtrix Point NeverのChrome Country、Rei Harakamiのtriple flat、Aphex TwinのAgeispolisなどが好きです。しかし普段、音楽を聴く際には、今はまだクラシック、ジャズ、フュージョン、南米音楽、ポピュラー音楽を聴く機会の方が圧倒的に多いです。

また、現在気に入っている他の曲を3つ上げてください。

Dori Caymmi / Rio Amazonas

Charlie Haden / En La Orilla Del Mundo

D’Angelo & The Vanguard / Really Love

あなたにとって、コロナ禍期間は創造的に生産性豊かな期間でしたでしょうか?

自宅にこもる生活しなければならないことを良い方向に考え、仕事とは関係なく自由に好きな曲を演奏したり、アレンジしたりする時間を作ることができました。久しぶりに、ギター演奏を純粋に楽しむ時間ができたとプラスに考えています。

現在、新しい音楽を手がけていますでしょうか? 新しいアルバムに制作している最中でしょうか?

現在、Rei Harakamiのカバーアルバムを制作しています。また、その他にもオリジナル曲を制作中です。

124日で開催するギャラクシーのイベント以外に、他に公演やパフォーマンスを予定していますでしょうか?

アルバム『Sakura』に関する出演については、11月29日(月)16:30~Nick Luscombeさんのラジオ番組CIC LIVEに出演予定です。クラシックやジャズ・南米音楽を演奏する公演は、毎月複数おこなっています。12月はピアノとのデュオでクラシック、タンゴ、映画音楽を演奏するコンサートなどに出演予定です。

AYANE SHINOのアルバム『Sakura』は、11月26日にMental Groove Recordsからリリースされる。 本作のリリース・パーティが12月4日に東京のギャラリー、Galaxy Gingakeiで開催される。 伝説的な日本のアンビエント・ミュージックの先駆者達、イノヤマランドと小久保隆(両アーティストはLight In The Atticから発表され、米グラミー賞にノミネートされた『環境音楽』に自身の楽曲が収録され、この集大成を通して、世界中にその名を知らしめた)は、Music For Dreamsから発表された日本のチルアウト・コンピレイション『音の和』のスターの一人でもあった有望な新人、Chillaxと共に、このイヴェントのラインアップを共有し、またUnknown Meのメンバーとしても知られている有名なDJ/プロデューサー、YakenoharaもDJとして参加。そして、AYANE SHINOはこのイヴェントのトリを飾る。このイヴェントのGalaxy Gingakeiでの入場は限定50名であり、11月20日(土)からLIVEMINEのサイトにてチケットが先行発売し始め、また同サイトで有料配信も行う予定だ。Lone Starクルーは本イヴェントのDJサポートをする事に光栄に思い、また本イヴェント終了後に原宿のBar Bonoboでアフター・パーティも開催決定だ。

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