インタビュー / Kinuko Hiramatsu / Sapphire Slows

広島出身で東京在住のDJ/プロデューサー、 Hiramatsu Kinuko aka Sapphire Slowsは、何度も世界中をツアーで回っています。当初は地元のレーベルBig LoveからリリースしていたKinuko-さんのカタログは、現在ではNot Not Fun, Nous, AD 93をはじめとする世界中の著名なレーベルに掲載されています。近年ライブ活動に力を入れているKinuko-さんは、今週土曜日1月7日に原宿のBar Bonoboで開催されるイベント「Zim Zam Zu!!!」に出演します。今回のライブで、Kinuko-さんに「ちょっと」質問する機会を得ました。

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ご出身と現在のお住まいを教えてください。

広島で生まれ育ち、18歳から東京で暮らしています。海外に住んでいたと思われることが多いのですが、実は海外在住経験はなくて旅をし始めたのはレコードデビューした20代はじめの頃からです。最初はアメリカ西海岸、カナダやメキシコをDIYでツアーしていて、2016年頃からFuturaという今のヨーロッパのブッキングエージェントと出会いヨーロッパを中心に年に数回のツアーをしています。それに加えて今は家族の住まいの関係で日本とオーストラリアを年に数回行き来しています。

音楽制作を始めたのはいつですか?

本格的に音楽制作を始めたのは21歳の時ですが、録音はしていないものの初めて作曲したのは17才くらいの時だと思います。音楽経歴としては小学生の時に少しだけピアノを習いましたが数年で辞めてしまい、中学生の時に自分から親に頼んでエレキギターを習い始めました。高校に入るとすぐバンドを組みギターやボーカルを担当していました。日本のオルタナティブバンドや欧米のパンクバンドのコピーをして文化祭や広島市内のライブハウスに出演していました。バンドメンバーが大学受験で忙しくなった頃、私は推薦入試で早く大学が決まり、アコースティックギターで一人で曲を作り始めました。録音はしていないのでただ歌詞とコードがあるだけで形には残っていないのですが、4~5曲くらいはあって高校卒業前後に数回ライブハウスで披露する機会もあった気がします。

音楽を作り始めたきっかけは、どのような音楽だったのでしょうか?

作曲をはじめた高校時代の終わり頃は、15才頃からやっていたコピーバンドに飽きて、オリジナル楽曲で活躍していた先輩のバンドへの憧れもあって自分で作詞作曲をしてみたって感じでした。10代を通してロックを中心に流行りのものから古いものまでいろいろ聴いていたけど、その当時ハマっていたのはシド・バレット、ジョン・フルシアンテ、フガジ、マーズ・ボルタ、とかかな…退廃的なロックやプログレッシブなポスト・ロックが好きで、ダンスミュージックは知りませんでした。エレクトロニックな音楽で聴いていたのはタンジェリン・ドリームやYMOくらい。

上京してからはKORGのエレクトライブとシンセサイザーが入っているバンドで数年ベースを弾いていたり、WARP20周年のイベントや初の野外レイブに行ったのをきっかけに次第にエレクトロニックやクラブミュージックがクロスオーバーしていきました。自分にとってのシンセサイザー・ミュージックの原体験は20才の頃に聴いたクラウス・シュルツの初来日公演と、メタモルフォーゼで見たマニュエル・ゲッチンです。レコード店通いも始めてからはインディーミュージックやアンダーグラウンドミュージックにとことんハマり込んで行きました。

21才の時にSapphire Slowsとしてデビューすることになった当時はアメリカのアンダーグラウンド・エレクトロニック・ミュージックが特に好きでした。Not Not Fun, 100% Silk,  English Spelling Bee, L.I.E.S, ヨーロッパだと初期のPANやHundebissが好きで。テクノともロックとも言えない、奇妙なベッドルーム・エレクトロニック・ミュージックというか。かっこいいし、自分にも作れそうな気がして。

音楽一家のご出身ですか?

どちらかというとアートファミリーでした。両親は東京の美大出身で、父親は洋楽のレコードコレクターでした。兄は学生の頃ドラムを叩いていましたが、それ以外の家族は誰も楽器は弾きません。音楽的には父親のレコードコレクションにかなり影響を受けていると思います。

更に遡ると明治生まれの母方の曽祖父は画家で、当時にしては珍しくヨーロッパへの絵画旅行に数回出かけています。曽祖父以外は祖父母も両親もほとんど海外に行ったこともなく特に国際的な家庭だったというわけでもないので、私もヨーロッパを音楽旅行することになったのはなんとなく不思議ですね。

あとは母方の祖父がジャズが好きで、発明家でもありハイテクな人間だったのですが自宅に自分で5.1サラウンドのハイエンドオーディオシステムを組んでいました。そこで子どもの頃から大音量で映画を見せてもらったり…音響的にはそういう影響も受けているかもしれません。

Sapphire Slows

正式な音楽教育を受けているのですか?

ポップミュージックは身近にありましたがクラシックな教育は受けていません。前述のように学校外で習いごととしてピアノやギターのレッスンを受けたことはあります。

大学ではパフォーミング・アーツを勉強していて、そのあと実は音楽学で修士をとっているのですが、音楽学といっても作曲や演奏や音楽理論ではなく…音楽社会学といって文化人類学で使われるエスグラフィという手法でグローバルなインディペンデント音楽シーンを観察する研究を行っていました。

サファイアスローズの名前の由来は?

深い意味はないのですが。青が好きで、抽象的で、ジェンダーニュートラルな名前にしたかった気がします。あと当時Not Not FunにMatlix Metalsというアーティストがいて、アルバムも好きだったしかっこいい名前だなと思ってて。MM、とかSS、とかイニシャルを揃えようと思って。Sapphire Slowsって響きがいいかなって。鉱物+動詞/形容詞っていう組み合わせもなんか異質でいいかなと。

Big Love Beer

最初のリリースはBig Love Recordsからでしたね。

はい!そうです!Meltという7インチシングルでした。

東京に住んでいた頃、その店に行くのがとても楽しみでした。

私もです。私ももともとお客さんで、大学生の頃バイトをして毎週レコードを買いに行っていました。

いつも他とは全く違う選曲で、ビールを飲みながら聴くことができました。

同じくです。彼らがお店で出しているドラフトの志賀高原ビールを1パイント、2パイント、と飲むとかなり酔っ払ってしまうので、かかっている音楽を聴いて「これ何?カッコよすぎ!」とBig Loveの店員の仲さんやマルくんに尋ねては買って帰るレコードが増えていく日々でした。

また、壁に飾られたカスタマイズされたスリーブも気に入りました。

彼らはとても音楽思いで親切な人々なので、世界中のアーティストに愛されていて皆レコードスリーブにサインやメッセージを書いて帰るのです。壁一面に飾られたスリーブは圧巻ですよね。

SAPPHIRE SLOWS MELT

私が初めて買ったあなたのレコードは、Not Not Funから発売されたTrue Breath E.P.でした。Spin Lights Over Youがとても好きです。

デビュー当時から私の音楽を聴いてくれているのはとても嬉しいです!Spin Lights Over Youは私もEPの中でお気に入りの曲でした。今でも好きです。

Not Not Fun とどのようにつながったのでしょうか?

Not Not Funの大ファンだったので、東北大震災のあとに自分の人生について深く考えた結果キャリアを就職から音楽にシフトし、はじめて自分で作って録音した曲をBrittに送ったんです。確か彼らのホームページにメールアドレスが書いてあって、BandcampやSoundcloudを作ってリンクを送ったんです。するとBrittからすぐに返信がきてEPを出そうと。震災が2011年の3月で、デモを送ったのが4月か5月、Big Loveからシングルをリリースしたのが同年の9月で、Not Not FunからのEPは12月のリリースでした。今思うとすごいスピード感ですね。翌年の3月にはSXSWを含む初めてのアメリカツアーで彼らと直接出会って、その後もまたツアーをしたり、Not Not Funや100% SILKの他のアーティストたちとも親交を深めました。

Sapphire Slows True Breath

ブリット・ブラウンとは定期的に連絡を取り合っています。 今でも多くの楽曲をリリースしています。 

彼らは本当に音楽に献身的な人たちで、11年前の私のデビューEPのカタログナンバーが既に241番目でしたから。今はもう400タイトル近く出していますね。サブレーベルである100% Silkや他のシリーズも合わせると600タイトル近くなるんじゃないでしょうか。他にそんなレーベルもあまりないと思います。彼らのレーベルからはPeaking LightsやOcto Octa、Zola Jesus、Sun Araw、など個性的でパワフルなアーティストを数多く輩出していますし、レーベルメイトやNNFファミリーは本当に多様で自由です。Brittはアメリカのコンテンポラリー・アンダーグラウンド・ミュージックの父のような存在と言えるかもしれません。いきなりデモを送りつけてきたどこの誰かもわからない私のレコードを即決でリリースしてしまったように、知名度や売れるかどうかは全く関係なく音楽的な面白さとDIY精神を追求し続けている素晴らしい人々です。

レーベルの中でお気に入りはありますか?

数えきれないほどあります!自宅のレコード棚はNot Not Fun 関連だけで一角を占めています。その中でも印象に残っているリリースをいくつか上げると… Matrix Metals – Flamingo Breeze, Sex Worker – The Labor of Love, Psychic Reality / LA Vampires – Split, Peaking Lights – 939, KWJAZ – KWJAZ, Holy Balm – It’s You, Maria Minerva – Will Happiness Find Me? などなど。これらはアートワークも素晴らしくて、音質的にはローファイなものが多いですが引越しなどがあっても絶対に売らずに大切にとっています。100% SilkではThe Deeep – Muddy Tracks, Magic Touch – I Can Feel The Heat, Octo Octa – Let Me See You, SFV Acid – Grown, などSilkの初期のリリースは今でも鮮明に覚えていてしばらくレーベル全買いしていました。SILKはダンス寄りなので今でもミックスやDJプレイでたまにかけることもあります。最近のリリースで好きだったものはDubharp -Spiral Heightsかな。

DUBHARP SPIRAL HEIGHTS

 

最近では、NousAD 93をどのように結びつけたのでしょうか?

NousはオーナーのGeoからFacebookでメッセージをもらいました。当時シンセポップ的な方向に自分のイメージやディレクションがついていくことになんとなく抵抗を感じ始めていて、一度自分をリセットしたくてアンビエントの曲を作り溜めていたのでそれらを聴いてもらって。それらを気に入ってくれてすぐにマスタリングとプレスに出してくれて、Mundusというシリーズでアンビエント・テクノ的なEPを2枚リリースしました。

AD 93に関してもNicからトラックを送ってくれとメールをもらいました。その時は手持ちがなかったのですが、しばらくしてSwirlというキラートラック的な曲が出来上がってそれを送るとちょうどWhitiesからAD 93に切り替わる頃でスプリットEPを出してくれました。

思い返すと自分からアプローチしたのはNot Not Funだけで、そのあとはレーベルオーナーが自ら探し出してくれてオファーをくれるという恵まれた形でその都度タイミングが合えばリリースをするという感じになっています。Hivern DiscsやKalahari Oyster Cultなどもそうですね。今も幸運なことに新曲を聴きたい、リリースしたいと言ってくれるレーベルがいくつかあります。ですが私は良くも悪くもとてもマイペースに楽曲制作をしているのでお互いにタイミングが合えばという感じで…ここ数年はコンピレーションやリミックスの提供が多くなっていますがそろそろオリジナル作品のリリースをしたいとは思っています。

Sapphire Slows Emotion Still Remains

Sapphire Slows Swirl

Sapphire Slows Kalahari

あなたの作品は、まるで複雑なコラージュのようですね。作曲にはどれくらいの時間がかかるのですか?

確かに、作曲というよりは制作という方がしっくりきますね。音を素材にしてイメージや質感を形にしていくんです。

早い時はすぐです。数日で形になることもあります。ですが独学の技術で作っているので納得のいく質感やミックスをするのに時間がかかりますね。デビュー当時はDTMの手法を全く知らなかったのでHard Off(日本のThrift Storeの大手チェーン店)のジャンクコーナーでかき集めた楽器の音やYouTubeの音楽に関係ないクリップをサンプリングしてAbletonでひたすらコラージュのように切り貼りして並べたり、コンプレッサーやディレイなどのエフェクトの使い方もめちゃくちゃでした。けど当時は技術的な正解を知らないぶん制作のスピードは早かったです。技術的なことを習得していくにつれて調整したり自分のイメージを形にするのに何倍も時間がかかるようになりました。技術や知識というのは自分のやりたいことを形にする助けになる一方で足枷のようにもなりますね。

今も20曲近くデモはあるのですが、完成までに時間がかかってしまいます。ほったらかしにしてしばらく経って聴いたら新しいアイデアが湧いてきたり…だいぶ熟成してしまっていますね。笑

お気に入りの機材や、制作の中心となっているものはありますか? 

今はBuchla Music Easelですね。とにかく素晴らしい音ですし、音の作り方や出し方のプロセスもまるで瞑想のようで、ここ3~4年はMusic Easelの虜です。ラップトップでのプレイバック中心だったライブにやりがいを感じなくなった頃にBuchlaに出会いライブパフォーマンスにも目覚めました。デビュー当時はジャンク機材やCASIOのヴィンテージキーボードにハマっていましたが次第にシンセサイザーに惹かれていって、とはいえモジュラーに手を出すこともなくその都度面白いと思うものはガジェットやソフトウェア、iPhoneアプリ含めなんでも遊びながら制作していました。Buchlaを弾き始めてからマシンとしてのシンセサイザーや音の作り方自体にとにかく面白さを感じるようになりました。音を時間や立体的な次元軸でとらえるようになり頭の中もどんどんサイケデリックになっていきました。笑

あなたの音楽には、ダブ、テクノ、アンビエントが混在しているように聞こえます。ご自身の音楽をどのように表現されますか?

私は音のシンセシスに目覚める前から自然と音を質感的に捉えていたようで、うまく説明できているかわからないけれど、音楽を作るときに自分の中では周波数ごとにそれぞれ異なるリズムのスピードや質感の決まりごとのようなものがあるんです。自分にとって美しく心地よく感じる質感とメロディのレイヤーで音楽を構成するので、例えば低音はダビーな動きと丸みやボディ感/厚みのある質感を、中音域はタムやマレットのような打楽器的な音色やメロディのミドルテンポな刻み、高音は水が跳ねるような、とかガラスのような透明感、パッドや声でアンビエンスを、という空間的な捉え方や役割分担をしていますね。フィルターもローパスフィルターを使うことが多いですし、ノイズや耳に刺さる高音域はエッセンス的に使う感じかな。テクノ的な面はフェスやレイブなどの現場でハイエンドなサウンドシステムに熱中するようになってから自然と出てきたかもしれません。インプットしたものを自分なりに反映しているだけでジャンル的なこだわりはありません。

SAPPHIRE SLOWS CONFESSION

他に似たような音楽を作っているアーティストはいますか?

うーん。他人と比較することではないのでわからないですが、コンテンポラリーのアーティストの中で最近よく聴いていて質感や音楽のストーリー性にとても親近感を感じているのはSunju Hargunです。彼のリリース、ミックス、レーベルどれもツボにハマるんですよね。少し前から自然とコンタクトもとっていて最近ようやく会うこともできて。まだリリースされていませんがコラボレーションの話もあって今後の展開を楽しみにしています。あとはMaria Teriaevaは親友とも言えるアーティストで私がBuchlaを弾くきっかけをくれた人、彼女の音楽も素晴らしいですし非常に馬が合うのでコラボレーションも何度かしています。

SUNJU HARGUN

MARIA TERIAEVA

東京には健全なエレクトロニック・ミュージック・シーンがあるのでしょうか?

「健全」というのがどういう意味か正確に記述することはできませんが、沢山の不健全な流行や消費や虚栄の中に常に秘教的に健全で尊敬に溢れた宝物のような音楽シーンやコミュニティがあると信じているし実感しています。

新進気鋭のアーティストをサポートするクラブや会場があるのでしょうか?

パンデミックが音楽シーンに与えたダメージはとても大きく、クラブや会場はビジネス的な判断や生き残りに苦しみ冒険をしたり余裕のあるサポートをすることは難しくなっていますし、彼らの立場にも理解を示すべきだと思っています。そんな中でも実験的な試みを続ける箱やパーティーはあるのですが、人の流れが止まっていた間は室内の決まった場所で新鮮な試みを実現するのはとても難しかったと思います。その間私は様々な固定されない場所で開催されている野外パーティーに多く足を運んでいました。この1,2年で大きなインスピレーションや実験精神を感じたイベントは、アーティストの音響的な表現の幅を拡張するBonna Pot, まだ知られていない耳の卓越したローカルのDJを数多く披露する北海道のApprox、Labyrinthが音楽シーンにおけるコミュニティの育成と国内アーティストのサポートに目を向けたBalance、国内外のライブミュージックやオルタナティブなダンスミュージックを紹介するFrue、新旧の気鋭DJを力強い政治的スタンスと圧倒的なエネルギーで爆発させるSlickなどです。

大好きなクラブだったContactは閉店してしまいましたがEnterという新たなクラブをオープンしましたし、先日初めてプレイしたばかりのSpreadもまだ知らない発見が多そうな面白い場所でした。Wombは前は足を運ぶことは少なかったのですが最近商業的な面以外でも力の入った企画で楽しく遊べることが増えてきて音も良くなってきていますし、アフターベニューとして評判のRed Bar、Tunnel、蜂も遊びながら新しいアーティストを発見することが多くて本当に楽しいですよ。箱に関しては名前を挙げ出すとキリがないですね…。

SAPPHIRE SLOWS ALLEGORIA

同じ志を持つアーティストのコミュニティがあり、お互いにサポートし合っているのでしょうか?

私自身はそう感じています。私にとっての志とは音楽で人の心を動かすことや癒すことで、音楽を通して人々にとって世界の捉え方や生き方の自由度にポジティブな変化があればいいなと思っています。そういう意味での志で言うと自分はアーティストはもちろん日本で献身的に情熱を持って働いているオーガナイザー、サウンドエンジニア、デコレーションやライティングなどの演出家を含む裏方の存在にとても支えられていますし、私が親しく付き合っているコミュニティはとてもピュアな人たちの集まりで、音楽やパーティーを通して理想の体現を目指しサポートし合えていると思います。

新進気鋭のアーティストで、ぜひチェックしてほしいアーティストはいますか?

Maria Teriaeva, yes/and, New Chance, Salamanda, Sunju Hargunなど…Up Comingというより長く活動しているアーティストの方が多いですが、常に新作がアップデートされていて今後も楽しみという意味でチェックして欲しいです。あと最近お気に入りのレーベルはペルーのBehuá Icára、オランダのNous’klaer Audioやyeyeh・ninih, イスラエルのGarzan Records, 今年始動したばかりのコソボのVargmal Recordも今後がとても気になっています。

YES:AND

NEW CHANCE HARDLY WORKING

SALAMANDA ASHABALKUM

好きなアーティストがいれば教えてください。

同じアーティストでも作品ごとに異なるし、好きなアーティストは多すぎて名前を挙げるのが難しいです。ここまでのインタビューを読んでもらってもわかるように、人生の節々で自分がハマる音楽もどんどん変わっていきますし、なるべく新譜もチェックしているので。とはいえ全てのリリースをチェックしているお気に入りのアーティストもいます。今思いつくのはForma, Gunnar Haslam, Leif, Donnacha Costello, John T. Gast, Huerco S, Jordan GCZ, Chaos In The CBD, Pale Blueなどはその一部で大好きなアーティストです。好きなレーベルはNo Label, Wah Wah Wino, Interdimensional Transmissions, Astral Industries, Spectrum Spools, 2MRなどこれも一部ですがどれもアートワークやディレクション含め大好きですね。

まだ世界的に大ブレイクしているわけでなくても大好きで生で体験して欲しい、芸術的なレベルの日本のDJやミュージシャンもかなりいます。Haruka, Shhhhh, Occa, 威力, DJ mew, Bing, YPY, Goat, Yosuke Yukimatsu,などはそれぞれ確立したスタイルと経験を持つ本当に素晴らしく今後も追いかけたいアーティストです。

リスニング的には最近はオブスキュアなジャズや生楽器のアンサンブル、ビートのないシンセサイザーミュージックをクラシックなものも含めてよく聴いています。

今年のSpotifyのお気に入りからよく聴いたものをいくつか挙げると:Jon Hassell, Mary Lattimore, Arooj Aftrab, Slow Attack Ensemble, Roberto Musci, Laurie Spiegel, Pauline Anna Strom, Sam Gendel, Tomaga, Colleen, Susumu Yokotaなどです。

東京の屋上で演奏している素晴らしい映像を見たことがありますが、パンデミックの時ですね。他に変わった場所で演奏されたことはありますか?

渋谷SKYですね!あれは今まで演奏してきた場所の中でも最も驚くべき場所の一つでした。友人がディレクションしているのですが、展示などにも力を入れていて東京を訪れた際には是非チェックして欲しい場所の一つです。他に変わった場所と言うと…新潟の教会や、タスマニア島のボートの上、ベルリンのプラネタリウム、チェコの廃墟の町、などですかね。あとは状況的に特殊だったのはアヤワスカのセレモニーの終わりにBuchlaを弾かせてもらったことがありますね。Buchlaの宇宙的な音がトリップの終わりにマッチしていたのではないかと思います。

sapphireslows_DJ_landscape

これまでどのようなツアーを行ってきましたか?

2012年~13年はアメリカ方面に二度行きました。特に2013年に行った3週間で17公演を行ったDIYのツアーは一生忘れないと思います。カナダから入国し、トロント、モントリオール、ニューヨーク、ボルチモア、フィラデルフィア、ミドルタウン、メキシコシティ、サンフランシスコ、ロサンゼルスを一人で周りました。その時出会ったアーティストや手助けをしてくれた友達の中には今でもつながっている人たちもいます。2014年には初めてヨーロッパに行きました。Coletteというパリのストアの招待でパリの公園でライブをしました。2015年にはRBMA Parisに参加し、翌年の2016年にSonar Barceronaに出演した際、今のエージェントに出会いそれからは頻繁ではありませんが毎年ヨーロッパツアーをしています。アジア方面は台湾、香港、中国、韓国、バリ島でプレイさせてもらったことがあります。アジアの国々にはたくさん行きたいところがあって、今後もっと行けるようになるといいなと思っています。

SAPPHIRE SLOWS MORITA VARGAS

Bonobo / Zim Zam Zu! のライブの他に、現在予定されているライブはありますか?

3月の頭にオーストラリアのメルボルンでライブをします。Oren ambarchiなどもプレイしたことがあるパーティーのようでとても楽しみにしています!夏以降はまたヨーロッパにいく予定をこれからエージェントと立てるところです。

スタジオで作曲するのと、ライブで演奏するのと、どちらが好きですか?

Buchlaを演奏しはじめる前はパフォーマンスにどこか居心地悪さを感じることが多く、正直いって圧倒的に制作が好きでしたね。今は演奏することが楽しく、パフォーマンスに録音芸術とは異なるやりがいがを感じています。レコードは私が死んでも残るけれど、今生きている私の表現やエネルギーを伝える手段として今はライブを行なっているかもしれません。 

現在、何か新しい音楽を制作していますか?  

Sunju Hargunのレーベルのために、とても意味深く美しいタイの詩をリミックスしたものを制作している最中です。

2023年の予定は?

1月の後半から3月はオーストラリアに、春は日本で過ごして、夏か秋にヨーロッパのツアーをする予定です。2023年は2022年よりも少し旅を減らし腰を落ち着けてスタジオワークをしたいです。2022年は日本の家にいたのは半年程度でそれ以外はずっとどこかに行っていて、あまり自分自身の制作を進めることができませんでした。2023年は他者のために提供する音楽よりも自分自身の作品づくりを何か形にしたいです。

1月7日に Bar Bonoboで開催されるZim Zam Zu!で、Sapphire Slowsのライブを見ることができます。レジデントDJのKen HidakaとMax Essaがホスト役を務め、マドリッドのリイシューレーベルGlossy Mistakesの創設者Maria Latina & Glossy Marioがゲストセットとして参加します。屋上では素敵なDaniが調理したばかりのおいしい料理を提供します。

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